舌下免疫療法とは
「舌の下にスギ花粉の錠剤を保持して、花粉症を治す」という治療法です。
つまり、花粉症の人に花粉の耐性をつけさせることで治療する方法です。
舌の下で錠剤を保持します。
舌の下に保持したまま1分間そっとしておき、その後に飲み込みます。
これを最初の2週間で量を増やしていき、3週目からは同じ量の薬を毎日舌下投与します。
※お薬はやや甘いです。少し酸味もあります。
1回目の舌下投与は医療機関で行ないますが、以降は毎日自宅で行ないます。
費用について
治療は保険適応です。
クリニックでの治療費と薬代と合わせて1ヵ月あたり3,000~4,000円の負担(保険適応3割負担の場合)になります。
治療開始時期について
治療は11月までに開始することをおすすめします。
遅くとも12月初めには開始する必要があります。
今シーズンの治療をのがしてしまった方は、花粉飛散時期には開始はできないため、スギとヒノキの花粉シーズンがおわってからの治療開始となりますので、6月から11月に治療を開始するのが望ましいです。
通院について
定期的な通院が必要となります。
新しいお薬のため厚生労働省の決まりで発売後約1年間は2週間分しか処方ができないことになっております。
よって、2週間に1回の通院が必要です。その後も月に1回程度の通院が必要となります。
治療期間について
長期間の継続治療が必要です。まずは、2年ほど舌下免疫療法を行い、効果を確認します。ある程度効果のある方には4~5年間の治療をお勧めします。
舌下免疫療法は、即効性のある治療ではなく。長期間の治療が必要です。
花粉症の症状を一時的に押さえる治療ではなく、免疫を変え、体質を改善し長い期間かけて少しずつ良くしていくという治療です。
※効果・治療期間には個人差があります。
対象年齢
12歳からが適応となります。11歳までの小児には保険適応での治療ができません。
高齢者の方は、適応外ではありませんが、効果のある方の割合がやや少なくなると予想されます。
対象とならない方
- ● 重度の気管支喘息患者
- ● 65歳以上の高齢者
- ● 妊娠中、授乳中、妊娠希望の方
- ● 12歳未満の小児
- ● 悪性腫瘍治療中の方
- ● 重い心臓の病気を合併している方
- ● 免疫不全などの病気の方 治療で免疫抑制剤を使用している方